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「遺族補償年金」について教えてください
2017-07-22
【Q:人事担当者】
設立3年のIT関連企業で人事を担当しています。
もともとはプログラマーで人事や総務の経験はなかったのですが、会社が成長するにつれて管理部門を整備することの必要性を痛感し、プログラマーと人事を兼任しながら日々勉強しています。
先日、ふと気になって社員が死亡した際の対応について調べたところ「遺族補償年金」という制度を見付けました。
厚生年金で支給される遺族厚生年金とは違うものなのでしょうか。
【A:社会保険労務士】
「遺族厚生年金」は厚生年金の被保険者または被保険者であった者が死亡した際に、遺族の生活保障のために支給されるもので、「遺族補償年金」は労働者が業務災害で死亡した際、労働者を失ったことによる損失を補うものとして遺族に支払われるものです。
2つの制度の仕組みの違いは、遺族の対象者として遺族厚生年金では含まれない兄弟姉妹が、遺族補償年金には含まれることと、遺族厚生年金にはない「転給」という制度が遺族補償年金にはあることです。
転給とは、受給権者が死亡等により権利を失ったときに次の順位者に受給権が移り、受給権者がいなくなるまで支給される制度です。
これは労災年金が手厚いといわれるゆえんのひとつでしょう。