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『君の名は。』~2016年日本映画
2018-01-27
千年ぶりとなる彗星の来訪を一カ月後に控えた日本。
山深い田舎町に暮らす高校生・三葉(声:上白石萌音)は憂鬱(ゆううつ)でした。
町長である父の選挙運動や実家の神社の古い風習にうんざりし「来世は都会のイケメンにしてくださーいっ!!」と絶叫する始末です。
ある日、望み通りに都会の高校生として暮らす夢を見ます。
一方、東京で暮らす高校生・瀧(声:神木隆之介)も田舎の高校生になっている夢を見ます。
そう、2人は夢の中で入れ替わっていたのです。
こんな感じで明るくて笑える青春コメディを堪能しつつ、『ほしのこえ』や『言の葉の庭』を製作した新海誠監督のアニメがこのままで終わるはずがないと思ってしまう自分がいました。
そして、その思いは的中します。
三葉が女子力を総動員した結果、バイト先のあこがれの先輩・ミキ(声:長澤まさみ)とデートすることになった瀧。
その後、2人はなぜか入れ替わらなくなり物語は一転。
ダークさが増し、シリアスな方向へと向かっていきます。
新海監督の特徴であるリアルで細かい風景描写や光の使い方など、描かれる世界は本当に美しいです。
その世界にひたりながらも、未来に何か恐ろしいことが起こるのではないかという漠然とした恐怖を抱きつつ、スクリーンから目が離せません。
三葉の髪に結ばれた赤い組みひもが、あたかも運命の赤い糸のように2人をつなぎます。
モチーフで出てくる組みひもはもともと武士の甲冑を結ぶためのひもです。
何十本もの糸を長い時間をかけ、丁寧に組んでいくのでとても丈夫です。
まさに時の中を行きつ戻りつするのにふさわしいアイテムです。
会えば分かる運命の人。
こんなにもハッピーエンドを望んだ作品はありませんでした。
そして、こんなにも涙したアニメもありません。
興業収入は250億円を突破し、邦画の興行収入ランキングで歴代2位を記録した本作。
青春真っ只中の方はもちろん、遠い昔の少年少女たちにも見てほしい作品です。
バスタオル必携ですよ。