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高次提案文の効果

2018-05-06

ビジネスでは、社内の上司・関係部門・顧客先へ提案する文書の「説得力」が、業績に影響します。

そこで、「分かり易い文章を書くテクニックとして推奨されている

結論を先に
一文一意(一つの分節に一つの意味)
主語と述語を意識する
文章で使う単語に気を付ける(相手が良く使っている単語を使う)
曖昧な語尾を使い過ぎない

を活用することは役立ちますが、ここではそれに加えて、“説得力を持つ文章の書き方”に欠かせない“高次提案文”について解説致します。

◆ 高次提案文とは

“高次提案文”の特徴を、反対の“低次提案文”と比較して説明すると次の通りです。

高次提案文

表現の特徴:数詞・固有名詞中心の具体的表現

理解・納得・説得効果:理解・納得が得られ易く、複数の人の理解度が一致し易いので説得力が高い

表現例:開発を計画しているプレス機の能力目標は毎分100個です

低次提案文

表現の特徴:形容詞・普通名詞を中心とする、抽象的で曖昧な表現

理解・納得・説得効果:理解するために推測・解釈が必要複数の受け手によって理解度が一致せず、説得力に欠ける

表現例:開発を計画しているプレス機の能力目標は、大変高い水準です

なお、これは提案文だけでなく、報告文・口頭報告においても同様です。

◆ 経営者・管理者の留意点

高次提案文を書く能力は、“三現主義(現地・現物・現実)”の徹底を図ることで向上します。

社員全員に、日報など日常の業務報告・口頭報告や提案に、“三現主義”に基づく高次報告・高次提案を求めましょう。

役員の会議・管理者の会議でも、部下に求めていることを自ら実践するべきです。

役員会や上級管理職の実践努力は、部下にたちまち広がり、全社員の高次報告・提案能力向上に大いに役立ち、このような努力が業績向上に帰結することは疑いありません。