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カスケードダウン

2017-06-18

「カスケードダウン」とは、“滝が急降下”する様子を意味していますが、目標管理制度では、「経営戦略・経営計画目標」から「組織・個人目標」を設定する場合、段階的に順次細分化することを指します。

目標管理制度を業績管理のために実施すると経営者が意思決定したからには、会社全体の目標と組織目標・個人目標が整合しなければなりませんから、的確なカスケードダウンによる目標設定は必要不可欠となります。

◆ カスケードダウンの方法

実際にカスケードダウンを実施するには経営計画目標が定量的(指標・数値で示されている)か、定性的目標か、によってやり方が異なります。

一般的には次の通りです。

①定量的(数値的)目標
組織の大きさ、個人の担当業務サイズに合わせて数値を細分化
組織目標・個人目標の合計値が、上位目標の100%以上であること

②定性的目標
定性的目標を部課・個人の役割に応じて受け止め、目標設定
定性目標を代表する指標・数値を探し、可能な限り数値化(下記参照)

例えば「目標管理制度における目標設定は挑戦的に行う」と言う経営者の定性的目標が示された場合、「挑戦的であることを示す代表的指標」を「目標設定の際のチャレンジ度の設定状況」とし、「S~Aランク目標30%以上」を部・課の組織目標とする等、目標設定方法を工夫することが重要です。

◆ 経営者・管理者の留意点

トップは、目標設定会議などを主宰し、カスケードダウンの目的を徹底するとともに、組織目標が出揃った際 経営計画目標と整合していることを管理者間で確認し合いましょう。

また、これは部・課単位でも管理者が中心となって実施しましょう。

それは、目標達成基準を明確化できるとともに、目標達成時に公正性・納得性を持った貢献度評価を行う必要条件となるからです。