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経理処理複雑な取引は原則へ
2018-08-09
経理処理の大原則は貸借を一致させること本来複式簿記は資産の管理から始まりました。
新たな資産が増えた場合、購入のための資産が減ったと考えます。
車の購入を例にとると以下となります。
車両100/預金100
しかしそのうち商売を始めるとそうはいかなくなりました。
商品の仕入れは上記の資産の購入と同じです。
商品100/預金100
売った場合が問題です。
仕入れた商品を200 で売った場合、以下となり貸借が合いません。
預金200/商品100
そこで考え出されたのが損益勘定です。
預金200/商品100、商品販売益100
◆ 現在の経理処理
現在では商品の仕入れは「仕入」と言う損益勘定で処理し、売った場合は「売上」と言う損益勘定で処理しますが、元々は上記の考え方が原則です。
そこで今でも売れ残った商品は在庫として資産に計上します。
例えば2 個仕入れて1 個売った場合、現在の経理処理は以下となります。
仕入200/預金200
預金200/売上200
商品100/期末棚卸100
原則的な考え方では以下です。
商品200/預金200
預金200/商品100、商品販売益100
◆ 複雑な取引は原則へ
複雑な取引はこの原則に立ち返ると間違いなく処理できます。
定価500 の新車を、従来所有していた車を100 で下取りしてもらい、更に50 値引きしてもらい購入しました。
購入にあたって諸経費が48 かかりました。
差引振り込んだ金額は398 でした。
因みに従来の車の簿価は30 でした。
まず明らかな事実だけを貸借に記録します。
新車は50 の値引きなので450、支払ったお金は398、諸経費は48、古い車の簿価は30。
増えた資産は借方、減った資産は貸方です。
車両450、経費48/預金398、車両30
貸借一致が原則ですから、差額は下取り車両の売却益70 と言うことになります。