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世界は一人ひとりの人間が集まってできているという事実に・・・
2019-02-06
【タイトル】:2030年 ジャック・アタリの未来予測
【著者】:ジャック・アタリ
フランスの経済学者・思想家で、「知の巨人」とも称される著者がデータに基づき世界の現状を多角的に分析、2030年にどうなっているかを具体的に予測しました。
著者の見方は厳しく、何もしなければ「2030年までに破局にいたるのは間違いない」と予測し、大惨事を回避するには世界と個人が「利他主義」の道に進む必要があると説いています。
その提言は理想主義的に響きますが、相互依存を強める世界では「他者の失敗で利益を得る者は誰もいない」、だから利他主義が「人類のサバイバルのカギとなる」という主張には説得力があります。
著者の強い危機感が伝わってくる一冊です。
未来を暗いものと思いたくはないけれど「良薬は口に苦し」というわけで厳しい意見を読んでみました。
著者は明るい未来に向けて舵を切るために個人がすべきこととして、「自己を尊重しろ」「自分の幸福は他社の幸福に依存していることを自覚せよ」などと指摘しています。
まず個人が存在して国があり世界があることを考えれば、隗(かい)より始めることは当然のことなのでしょう。