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学ぶということはどういうことかを考えさせる一冊
2019-03-21
【タイトル】:日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ
【著者】:森下典子
エッセイストの著者が25年間続ける茶道から得た学びと感動をみずみずしくつづっています。
日本の稽古事なんて古くさくてカッコ悪い、習うならフラメンコかイタリア語と思っていた著者は、大学生のときに親のすすめでお茶を始めます。
よく分からない所作を意味の分からないまま繰り返すことに不満を感じつつも、季節を体感したり、「今」に集中する瞬間を経験したりするうちに、形式主義だと反発していたお茶に「自由」を見いだします。
女性のエッセイを読まない男性にもおすすめです。
文庫版の解説では落語家の柳家小三治氏が「(本書を読んだ)感動を誰れかに伝えたい。
いても立ってもいられなくなった」と絶賛しています。
出版は2002年ですが「新しい」。
本書の表のテーマがお茶と著者の人生だとすれば、裏のテーマは「何かを学ぶとはどういうことか」でしょう。
分かるように説明してほしい。
理屈を知りたい。
そう言いたい気持ちを押さえて、自分でひとつひとつ発見することこそ、テクノロジーの時代を生きる我々にとって大切なことなのだと感じました。