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ニットでニッチな分野を開拓して大成功!
2019-06-28
日本でも人気があったアメリカのドクターたちが繰り広げるメディカルドラマ『グレイズ・アナトミー』をご存知でしょうか。
アナトミー(Anatomy)とは「解剖学」の意味ですが、「編み物=ニット」で店名をもじり「aKNITomy(アニットミー)」として話題を呼ぶショップをご紹介します。
本拠地はバーモント州、店長は編み物を始めて18年になる女性、エミリー・ストーンキングです。
ハンドメイドの編み物グッズを商品として、オリジナルショップを展開する手芸家はごまんと存在しますが、彼女が編み物で扱うテーマは世界でただひとつ。
店名のとおり何と生物の解剖を作品化しているのです。
サイエンスにはまったく興味の無いエミリーですが、作品を目にした人々からよく尋ねられるのは「あなたは科学者なの?」。
彼女の答えは「ノー」。
大学での専攻は「歴史」とのこと。
ただこのユニークな作品のインスピレーションは、18~19世紀に描かれた解剖学のイラストに彼女が魅了されたことが根底にあるようです。
アメリカ人が解剖と聞き、まず思い浮かべるのが高校生時代に誰もが経験をするカエルの解剖。
まさにカエルの解剖体が同ショップの売れ筋商品にもなっています。
「高校時代を象徴するひとつの懐かしい思い出。
それを蘇らせるしかけ装置」として、人々の心を駆り立てるユニーク商品と言えるでしょう。
実際の解剖はグロテスクで気持ち悪い!という印象がほとんどだと思いますが、彼女のブース店をのぞいたお客は思わず立ち止まり、目を凝らして商品を二度見、最後には必ず笑顔があふれて会話が弾むといいます。
内臓、神経細胞、筋肉繊維などが細かに表現されたエミリーの商品は、彼女にしか醸し出せない編み物技術の温かみとユニークで無二の面白さにより混成されています。
ネズミやミミズの解剖、人間の耳の中、頭蓋内の脳のしくみ、心臓のつくり・・・。
羊毛という素材によって作品化されたそれらを可愛いと感じさせてしまう独特のマジックには、起業に使える計り知れないヒントをも編み込まれているようです。