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人として尊重されることで人はよみがえる
2019-10-08
【タイトル】：ユマニチュード入門
【著者】：本田美和子、イヴ・ジネスト、ロゼット・マレスコッティ
認知症患者に有効なケアの技法として知られつつある「ユマニチュード」。
本書はユマニチュードとは何かや、どのように実践すればいいのかを具体的に紹介しています。
ケアが必要な人を個人として尊重する、状態を正しく評価する、効果的にサポートする、抑制・強制を行わないというのが基本的な考え方で、実践すると患者の様子が大きく変化するそうです。
この技法が優れているのは個人の資質に依存するものではなく、技術として誰でも習得できるところです。
インターネット上に実践の様子を紹介する動画も投稿されています。
本書を読んだだけでは、夢のようなきれいごとで現実的ではないと思うかもしれません。
本書にも「ケアする側の認識を変えるには長い時間がかかる」と書かれています。
しかし、動画を見れば実践的な技術であることが分かりますし、考えてみれば、認知症の有無にかかわらず、人は人として尊重されなければ抵抗するのも当然です。
思い込みを脇に置いて、相手の立場に立ってよく考え行動することの大切さを再認識させてくれる良書です。
