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岡山の税理士のウェブログ

岐路に立つ世界、私たちは選択を迫られている

2019-10-28

【タイトル】:父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

【著者】:ヤニス・バルファキス

ギリシャの経済学者で元財務大臣の著者が「経済とは何か」を離れて暮らす10代の娘に語るように書いたのが本書です。

「世の中にはなぜこんなに格差があるの?」という娘の問いを出発点に、農耕が始まったとされる約1万年前から歴史をひも解き、世界がどのようにして富が大きく偏る現在の姿になったかを説明しています。

環境破壊を含め、世界の問題への解として、著者は「すべての民主化」を提案しています。

一方、権力者は「すべての商品化」を好むと著者は言います。

世界は岐路にあり、私たちは選択を迫られているのだと気付かされます。

著者の歴史の読み解き方が興味深く、博学さにも圧倒されつつ面白く読みました。

著者は「経済に関する決定は世の中のすべてに影響する」「経済のように大切なことを専門家まかせにしてはいけない」と訴えています。

本書が世界各地でベストセラーになっているのは、著者と同じく危機感を持つ人が多いということ。

変化の兆しを感じます。