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中小企業における人手不足の現状と課題~その2

2019-11-27

(その1からのつづき)

では、人手不足になりつつある状況下では、中小企業の労働生産性や労働環境の現状はどのようになっているのでしょうか。

中小企業庁編「中小企業白書2019年版」に基づいて見ていきましょう。

まず、労働生産性について企業規模別従業員一人当たり付加価値額の推移をみると、大企業では、リーマン・ショック後に一度落ち込んでいるものの、その後は一貫して緩やかな上昇傾向にあります。

一方で中小企業では、大きな落ち込みは無いものの長らく横ばい傾向が続いており、足下では大企業との差は徐々に拡大しています。

次に、労働環境について企業規模別の給与額の推移について見ると、中小企業の給与額は2010年以降徐々に上昇し続けているものの、大企業の給与水準との格差は埋まらずに推移しています。

また、従業者規模別賃上げ率(一人当たり平均賃金の改定率)の推移について見ると、従業者規模が299人以下の企業の賃上げ率は、2010年頃から上昇傾向にはあるものの、それ以上の規模の企業の賃上げ率を概ね下回っており、従業者規模による格差は拡大しています。

従業者規模別の年間休日総数の企業割合について見ると、年間休日総数が110日を超えると従業者規模の大きな順に取得割合が高くなっており、規模の小さな企業ほど有給休暇等の取得が進んでいないことがわかります。

なお、企業規模別特別休暇の利用企業割合について見ると、病気休暇、リフレッシュ休暇、ボランティア休暇においては従業者規模間における差異が顕著であり、中小企業にはまだ改善の余地があることがわかります。

このように中小企業の人手不足解消に向けては、労働生産性の向上と労働環境の改善の両方が求められるのです。

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)