- ホーム
- 岡山市の税理士のウェブログ
- 今こそ、バブル経済の教訓を学ぼう
今こそ、バブル経済の教訓を学ぼう
2020-01-10
【タイトル】:バブル 日本迷走の原点
【著者】:永野健二
日本経済新聞の経済記者として1980年代にバブル経済を経験した著者が、狂乱の時代を象徴的な事件や人物を中心にたどったのが本書です。
「バブル前夜の国内・国際情勢、バブル経済が芽吹き、崩壊する過程での日本政府の対応、企業やキーマンの動き」と盛だくさんの内容を、取材現場で見聞きした逸話も交えながら臨場感あふれる一冊にまとめています。
著者が言うようにバブルを完全に防げないとすれば、バブルを現役として経験した人も、話でしか知らない人も、今後のために30年前の苦い経験をたどっておいて損はないはずです。
経済ニュースを読まない人には難しく感じるかもしれません。
それでもおすすめしたい一冊です。
NTT株の暴騰や銀行の過剰融資などを振り返ると、とんでもないことだと感じますが、それも今だから言えることなのでしょう。
しかし本書を読むと、その熱狂の中でも理性を保った人々、変化や痛みを受け入れようとした人々が少ないながらも存在したことが分かります。
筆者だからこそ書けた逸話や証言にこそ本書の真価はあります。