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自分が食べている野菜のタネについて知ろう!
2020-04-25
【タイトル】:タネが危ない
【著者】:野口勲(野口種苗研究所代表)
著者は埼玉県にある種苗店の三代目。
メーカーが効率重視でタネを作るようになり、昔ながらの方法で採取されたタネが使われなくなっている現状に警鐘を鳴らしています。
著者は、味が好まれて代々、地域で採取されて品種として独立した「固定種」と呼ばれるタネが家庭菜園に向いていると言います。
生育速度がばらばらで長く収穫できるからだそうです。
一方、売られている野菜は「F1」という一世代限りのタネからできたものがほとんどのようで「生育が早い、均一に育つ」などの利点から食料確保のために欠かせないとして著者はF1を否定していません。
本書は専門的な内容や著者の仮説が多く、とても易しいとは言えませんが、タネに関する豆知識も豊富です。
手塚治虫ファンも楽しめそうですよ。
本書で印象に残ったのが「ばらつきや多様性があるから、どれかが子孫を残してくれるようにできているのが本来の生命」という言葉です。
効率重視の世の中でも生命は効率で語るようなものではないことを再認識しました。
まずは固定種のタネで野菜を作ってみたいです。