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「税の役割プログラム」、小中高で好評

2022-09-07

国の財政課題や税の役割について子どもたちに考えてもらうことを目的に財務省や国税庁が全国の小中高校で行っている教育プログラムが広がりを見せています。

2022年度に高校の指導要領に新科目の「公共」が設置されたことから、もともとは別々に出前授業をしていた両省庁が連携して高校に職員を派遣し、財政や租税について一体的に学べる授業を始めています。

財務省と国税庁はホームページに、それぞれ授業で使う教材やパンフレット、動画を公表しています。

財務省のプログラムでは、自分が財務大臣になり、どんな政策にお金を出すか、財源はどの税目から捻出するのか、国債を発行するのか、歳入歳出を計算したり、グループワークをしたりして予算編成のプロセスを疑似体験するような内容になっています。

実際に授業を担うのは、両省庁の出先機関である全国各地の財務局や税務署の職員です。

今年4月、民法改正に伴い成人年齢が18歳に引き下げられたことで、資産形成や投資について金融庁や金融業界がサポートをして高校の家庭科で指導する「金融教育」の取り組みも進みます。

成年直後に消費者トラブルが急増するといったデータもあり、金融知識を醸成することでトラブルに巻き込まれないようにする狙いもあります。

国の借金は2022年3月末時点で1241兆円で、過去最高を記録しました。

国債発行は将来につけを回しているといった批判がある一方、財源確保のための増税議論への反対意見も少なくありません。

「将来を担う世代に財政を自分ごととして捉え、どういう社会を目指すのかを主体的に考えてもらいたい」。

財務省の担当者はそう説明します。

<情報提供:エヌピー通信社>